
| 「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」でオニシスターを演じた志田こはくさんが、新たなスーパー戦隊シリーズで2度目の戦士役に抜擢され話題になりました。 戦隊ファンの間では「2回目の戦士」は実は珍しくないけど“おいしいポジション”として知られています。 この記事では、スーパー戦隊シリーズに2回以上出演している俳優・女優・声優たちを年代別に整理しつつ、志田こはくさんがその系譜の中でどんな位置づけになるのかを解説していきます。 |
1. 志田こはくは“令和のダブル戦士”?まずは現在地を整理

(出典 タレントデータバンク)
まずは、今回のきっかけになっている志田こはくさんから整理します。
- 1作目:『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』
鬼頭はるか/オニシスター役でレギュラー出演。コメディ色の強い作風の中で、ツッコミ&いじられ役として存在感を発揮しました。 - 2作目:新戦隊シリーズでのヒロイン戦士
不祥事による降板・キャスト交代の流れから“後任”としてレギュラー戦士に再登板。1作目とは世界観も役柄も違う中で、再び変身ヒロインとして戦隊の一員になります。
ポイントは、「女性戦士が別シリーズで再度レギュラー戦士になるケースはかなりレア」ということです。
さらに「前作の人気・認知度が高い状態で、後任として抜擢された」という点でも非常に話題性の高いキャスティングと言えます。
昭和・平成にも“2度目の戦士”はいましたが、志田こはくさんは令和の視聴者層&SNS時代の文脈で誕生した新しいタイプの『ダブル戦士』と考えられます。
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2. 昭和スーパー戦隊の“複数戦士”レジェンドたち
スーパー戦隊の歴史を振り返ると、最初期からすでに「2回以上出演する俳優」が存在していました。とくに昭和期は、同じ東映特撮の中で複数作に渡って活躍した“レジェンド級キャスト”が多い時代です。
2-1. 宮内洋 – アオレンジャー&ビッグワンの二大レジェンド

(出典 オークファン)
- 『秘密戦隊ゴレンジャー』新命明/アオレンジャー
- 『ジャッカー電撃隊』番場壮吉/ビッグワン
戦隊初期を支えた名優で、ブルー戦士と、後の「ビッグワン」という単独ポジションの白い戦士を演じたことで知られます。戦隊史を語るうえで外せない存在です。
2-2. 大葉健二 – バトルケニアとデンジブルー

(出典 x.com)
- 『バトルフィーバーJ』曙四郎/バトルケニア
- 『電子戦隊デンジマン』青梅大五郎/デンジブルー
2年連続で戦士ポジションを務めた“昭和のスーパーヒーロー”。後年もゲスト出演でシリーズに顔を出すなど、長く特撮ファンに愛され続けています。
2-3. 春田純一 – ゴーグルブラックとダイナブラック

(出典 ライブドアブログ)
- 『大戦隊ゴーグルファイブ』黒田官平/ゴーグルブラック
- 『科学戦隊ダイナマン』星川竜/ダイナブラック
ブラック戦士として2シリーズ連続で登場した珍しいパターン。昭和期は、こうした「同じ色の戦士を連投する“色被り”ダブル戦士」も存在していました。
このあたりが、いわゆる昭和版「二度目の戦士」レジェンド枠と言える顔ぶれです。
3. 平成〜令和前半:2度目の戦士が“お約束ネタ”に
平成期に入るとシリーズの認知度が上がり、ファンも俳優の動向を細かく追うようになります。その中で「この人また戦隊に出てる!」というパターンが、少しずつ“お約束”として定着していきました。
3-1. 小川輝晃 – ニンジャレッドと黒騎士

(出典 NeoApo)
- 『忍者戦隊カクレンジャー』サスケ/ニンジャレッド
- 『星獣戦隊ギンガマン』ヒュウガ/黒騎士
レッド戦士→追加戦士という非常においしい組み合わせ。黒騎士は変身・スーツアクションも含めて人気が高く、「2度目の戦士でもう一段階ブレイクした」成功例といえます。
3-2. 和泉史郎 – チェンジペガサスとドラゴンレンジャー

(出典 Twitter)
- 『電撃戦隊チェンジマン』大空勇馬/チェンジペガサス
- 『恐竜戦隊ジュウレンジャー』ブライ/ドラゴンレンジャー
ドラゴンレンジャーといえば、今なお語り継がれる“伝説の6人目”。この役があまりに強烈なため、「実は1回目も戦士をやっていた」という事実を後から知るファンも多いくらいです。
3-3. 望月祐多・藤原秀樹 – ジェットマンからジュウレンジャーへ
- 望月祐多
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(出典 ameblo.jp)
・『鳥人戦隊ジェットマン』ネオジェットマンJ1(ゲスト)
・『恐竜戦隊ジュウレンジャー』ゲキ/ティラノレンジャー - 藤原秀樹
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(出典 Caroline • キャロ✦.° seen BABYMETAL on 7/8 on X)
・『鳥人戦隊ジェットマン』裏次元戦士ダン
・『恐竜戦隊ジュウレンジャー』ダン/トリケラレンジャー
このように、「ゲスト出演 → 翌年のレギュラー戦士」という流れも、平成戦隊では1つのルートになっています。
3-4. 合田雅吏・松風雅也 – 戦士から“先代レッド”へ
- 合田雅吏
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(出典 竹乃家不動産)
・『超力戦隊オーレンジャー』三田裕司/オーブルー
・『侍戦隊シンケンジャー』初代シンケンレッド・志葉列堂(劇場版) - 松風雅也
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(出典 ABEMA TIMES)
・『電磁戦隊メガレンジャー』並樹瞬/メガブルー
・『侍戦隊シンケンジャー』志葉雅貴(先代シンケンレッド)
どちらも「かつての戦士経験を活かして“先代レッド”を演じる」という、非常にエモい再登場パターン。
ファンからすると、“知っている顔が先代として出てくる”ことで、世界観に厚みが増します。
3-5. 松本寛也・出合正幸・木下あゆ美 – 平成後期〜令和手前の複数戦士
- 松本寛也
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(出典 オリコンニュース)
・『魔法戦隊マジレンジャー』小津翼/マジイエロー
・『特命戦隊ゴーバスターズ』陣マサト/ビートバスター - 出合正幸
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(出典 Reddit)
・『轟轟戦隊ボウケンジャー』高丘映士/ボウケンシルバー
・『獣電戦隊キョウリュウジャー』鉄砕/キョウリュウグレー - 木下あゆ美
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(出典 www.filtrosmpf.com.br)
・『特捜戦隊デカレンジャー』日渡茉莉花/デカイエロー
・『獣電戦隊キョウリュウジャー』福井優子(キョウリュウブルーの妹)
3-6. 駒木根葵汰 – ゼンカイジャーからドンブラザーズへ二期連続登板

(出典 クランクイン!)
- 『機界戦隊ゼンカイジャー』五色田介人/ゼンカイザー
- 『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』五色田介人/ゼンカイザーブラック(喫茶どんぶらマスター)
前作の主人公として活躍した五色田介人が、翌年スタートの『ドンブラザーズ』でも
謎多きマスターとして再登場するという、シリーズでも珍しい二期連続出演パターン。
同じキャラ名ながら性格や雰囲気が違う点もファンの考察を呼びました。
このあたりから、
1回目:戦士/2回目:親・師匠・兄妹など「人間キャラ」として物語を支える役という、キャリアに合わせたポジションチェンジも目立つようになってきます。
4. ヒーローから敵・親・別役で“再登板”する俳優たち
「戦士を2回」ではなくても、別作品で別役として再登場するパターンも、スーパー戦隊では非常に多いです。
4-1. ピンク戦士から敵幹部へ – 萩原佐代子

(出典 ameblo.jp)
- 『科学戦隊ダイナマン』立花レイ/ダイナピンク
- 『超新星フラッシュマン』レー・ネフェル(敵幹部)
明るいヒロインから一転、妖しい敵幹部へ。同じ女優さんが全く違う立ち位置で出演しているのは、特撮ファンの間では有名なエピソードです。
4-2. 戦隊ヒーローから親・師匠ポジションへ
- 五代高之
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(出典 sub.sesao.go.th)
・『太陽戦隊サンバルカン』2代目バルイーグル
・『忍者戦隊カクレンジャー』鶴姫の父・白面郎(人間体) - 土屋圭輔
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(出典 ameblo.jp)
・『五星戦隊ダイレンジャー』知/キリンレンジャー
・『忍者戦隊カクレンジャー』太郎(ゲスト) - 海老澤健次
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(出典 ameblo.jp)
・『炎神戦隊ゴーオンジャー』石原軍平/ゴーオンブラック
・『獣電戦隊キョウリュウジャー』御船士郎(イアンの親友)
いずれも、視聴者が「どこかで見た顔だ」と感じるキャスティングで、長年のファンへのファンサービスとして機能しています。
4-3. 戦隊界の“常連女優”・曽我町子

(出典 x.com)
- 『電子戦隊デンジマン』『太陽戦隊サンバルカン』ヘドリアン女王
- 『恐竜戦隊ジュウレンジャー』魔女バンドーラ
- 『魔法戦隊マジレンジャー』天空聖者マジエル ほか
戦隊シリーズを語る上で欠かせない“悪の女王”ポジション。
同一人物が複数の作品で印象的な敵役・味方役を演じ続けているという意味で、戦士とは別方向の「複数回出演レジェンド」といえます。
5. 声優として複数戦隊を支えるキャストたち
実写の俳優だけでなく、「声優として2度以上戦隊に関わっている」ケースも多数存在します。
5-1. M・A・O(市道真央) – ゴーカイイエロー&ワシピンク
- 『海賊戦隊ゴーカイジャー』ルカ・ミルフィ/ゴーカイイエロー(実写ヒロイン)
- 『宇宙戦隊キュウレンジャー』ラプター283/ワシピンク(声優)
実写で黄色戦士、声優としてピンク戦士という“二刀流”。
女性戦士を2度演じた存在として、公式からも大きく取り上げられました。
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5-2. 稲田徹ほか – 犬顔の隊長から各シリーズへ
- 『特捜戦隊デカレンジャー』ドギー・クルーガーの声
- その後も複数の戦隊シリーズで敵・味方・ナレーションなどを担当
このほか、大塚芳忠さん、矢尾一樹さんなど、
名前を聞けば「あ、この人また戦隊に出てる」とわかる“声優常連組”が多数います。俳優と声優、両方の側からシリーズを支えているのも、長寿コンテンツならではです。
6. 志田こはくは「新時代のダブル戦士」ポジション
ここまで見てきたように、スーパー戦隊で2回以上出演している俳優・タレントには、
- 戦士として2度目(同じく戦士役)
- 戦士 → 敵・親・師匠など別役で再登場
- 実写 → 声優(またはその逆)
といった、さまざまなパターンがあります。
その中で、志田こはくさんは
- 女性ヒロイン戦士として2度目のレギュラー戦士
- 1作目(ドンブラザーズ)での人気・話題性を持ったままの抜擢
- キャスト交代という難しい状況で“後任”としてシリーズを支える役割
という、かなり特殊でインパクトのある立ち位置にいます。
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6-1. 女性戦士の“複数作レギュラー”はまだまだ少ない
昭和〜平成初期と比べると、令和の戦隊は女性戦士の比率も高くなりましたが、それでも
「同じ女優が、別シリーズで再びレギュラー戦士になる」ケースはそれほど多くありません。
そうした中での志田こはくさんの2作目抜擢は、
- キャスティングへの信頼
- 話題性・集客力への期待
- 作品そのもののイメージを立て直す役割
といった、複数の意味を持っていると考えられます。
6-2. ファン目線での「2回目戦士」の楽しみ方
スーパー戦隊を長く追っているファンにとって、「二度目の戦士」は
- 演技やアクションの“進化”を見比べられる
- 以前の作品との“セルフオマージュ的瞬間”があるかもしれない
- インタビューや舞台挨拶で過去作ネタが聞ける
といった、ちょっと得した気分になれる存在でもあります。
志田こはくさんの場合も、
- ドンブラザーズの頃より大人っぽくなった表情
- 殺陣や感情表現の成長
- 作中での“メタネタ”や小ネタ
など、注目ポイントはたくさんありそうです。
スーパー戦隊で2回以上出演する“レジェンド”たちの系譜の中で、志田こはくさんは「令和世代のダブル戦士」として新たなページを刻みつつあると言えるでしょう。
スーパー戦隊ファンとしては使いたくない言葉ですが、最初で最後の令和版女性ダブル選士となってしまいました。
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