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「ピエロマン」高橋伸輔が植物状態に 9月の心肺停止から現在までを家族が公表

『ピエロマン』『テッペン~那須川天心物語~』などで知られる漫画家・高橋伸輔さんが、2025年9月に不整脈で心肺停止となり、その後「植物状態」と診断されていることを家族が公式Xで公表しました。
この記事では、公表された経緯と現在の様子、代表作を整理してお伝えします。

目次

1.漫画家・高橋伸輔さんに何が起きたのか

(出典 自由健康網- 自由時報)

『ピエロマン』『テッペン~那須川天心物語~』『SHONANセブン』などで知られる漫画家・高橋伸輔さんについて、「植物状態になったらしい」「亡くなったのでは?」といった噂がネット上で一気に広がりました。

結論から言うと、亡くなったという情報は誤りであり、ご本人は現在も懸命に生きていることが、ご家族の公式発表ではっきりと示されています。
ただし、その容体は非常に厳しく、「大脳の大部分が損傷し、脳幹は生きている状態、植物状態と診断されました」と説明されています。

情報の出どころは、ニュースサイトやまとめブログではなく、漫画家・高橋伸輔さんご本人の公式X(旧Twitter)アカウントを通じたご家族名義の文書です。

2025年12月1日、そのアカウントで「いつも伸輔を思ってくださっている皆様へ」と題した長文の報告が公開され、9月7日に起きた出来事から現在までの経緯が明かされました。

 

2.家族が語った「9月7日から現在まで」の経緯

ご家族の文書と、それを引用した各メディアの報道をもとに、時系列で整理してみます。

(1) 2025年9月7日:不整脈から心肺停止へ

2025年9月7日午後、高橋さんは不整脈によって突然心肺停止に陥りました。

救急搬送のあいだもAEDによる蘇生処置が続けられたものの、なかなか正常な心拍が戻らず、その結果、脳に酸素が送られない「空白の時間」が長くなってしまったとされています。

ご家族の説明によると、この「脳に酸素が行かない時間」が、後の重い後遺症につながった大きな要因になったとのことです。

翌9月8日には、高橋さんのアカウントから奥様名義で「伸輔が昨日救急搬送され、今意識が戻るのを待っています」と投稿され、ファンや関係者に対して初めて事態が知らされました。

(2) ICUでの集中治療と「低酸素性脳症」の診断

救急搬送後、高橋さんは病院のICU(集中治療室)に入り、3日間にわたって多くの医療機器を使った蘇生・治療が続けられました。

しかし、脳への酸素供給が断たれていた時間が長かった影響は大きく、結果として

  • 低酸素性脳症
  • 大脳の大部分が損傷
  • 脳幹は生きている状態

と診断され、いわゆる「植物状態」と医師から告げられたといいます。

9月中頃には気管切開術を受け、人工呼吸器などの管理を行いやすい状態に移行。

その後も危険な状態が続くなかで、家族は治療に付き添い、ファンはSNSなどを通じて回復を祈り続けていました。

(3) 10月以降:一般病棟へ移るも、予断を許さない状況

10月の頭にはICUを卒業し、同じ病院内の一般病棟に移りました。

ICUを出たと聞くと「少し落ち着いたのかな」と感じてしまいますが、家族の文書によると、その後も

  • 血圧が下がる
  • 不整脈が再び起こる
  • 排泄がうまくいかない

といった状態が続き、「いつどうなるかわからない状況」であったと正直に明かされています。

それでも、高橋さんはその都度、治療とご本人の生命力、そして何より周囲からの応援の力で乗り越え、現在は「今は自分の心臓と肺で呼吸し、意識は無いものの懸命に生きています」という状態だと説明されています。

ここで強調されているのは、「亡くなったのでは?」という憶測を否定しつつも、決して楽観できない状態だということ。

命はつながっている一方で、意識が戻るかどうか、どの程度の回復が見込めるのかといった点は、現時点では誰にも断言できないという、非常に厳しい現実があります。

3.「植物状態」と「低酸素性脳症」とはどんな状態?

(出典 日本マンガ塾)

ご家族の発表の中で何度も出てくるのが、「低酸素性脳症」と「植物状態」という医学用語です。

ニュースだけを読むとどういう状態なのかイメージしづらいので、一般的な意味を簡単に整理しておきます。

(1) 低酸素性脳症とは

「低酸素性脳症」とは、その名の通り脳が低酸素状態に陥ったことで起きる障害のことです。

心肺停止や重い呼吸障害などで一定時間、脳に酸素がほとんど行かない状況が続くと、脳の神経細胞がダメージを受けてしまいます。

障害の程度はその時間や個人差によって大きく異なり、軽い場合は一時的な意識障害や記憶障害で済むこともありますが、重い場合は高橋さんのように植物状態に至るケースもあります。

(2) 植物状態(遷延性意識障害)とは

一般的にいう「植物状態」は、「遷延性意識障害」と呼ばれる状態の一つです。ポイントになるのは、

  • 自分の心臓で血液を送り、自分の肺で呼吸している
  • 目を開ける・閉じるなど、睡眠と覚醒のリズムがあるように見えることも多い
  • しかし、周囲を認識している様子や、意味のある言葉・しぐさでの反応がほとんど見られない

といった点です。

ここで大事なのは、脳死とは違うということ。

脳死は脳全体の機能が不可逆的に失われた状態ですが、植物状態では脳幹など一部の機能は働いているため、自発呼吸などは保たれている場合があります。

ただし、どこまで回復できるか、どのくらいの期間その状態が続くかは、本当に人それぞれです。

医学的にも「絶対にこうなる」と言い切れるものではなく、特に数カ月〜1年ほどは経過を慎重に見守る必要があると言われています。

4.公式Xに綴られた家族からのメッセージ

ご家族が公開した文書の中で、とても印象に残るのが、ファンへの感謝と今後についてのメッセージです。

9月の緊急搬送以降、ファンから届いたメッセージや御守り、好きなもの・思い出の品が、高橋さんにとって大きな力になっているといいます。

また、家族自身も、全国から寄せられる応援の言葉に何度も救われていると明かしています。

そして何よりも心に残るのが、

「どんな形であれ、伸輔は生き続けますので、これからも伸輔を信じお祈りいただけると嬉しいです」
「わたしたち家族は伸輔の意識が戻り、また元気に漫画を描くことを諦めていません」

という強い決意の言葉です。

また、今後については「伸輔本人がまたSNSを更新できる日まで、代わりに家族が更新します」とも書かれており、高橋さんに関する公式な情報は、当面このアカウントを通じて発信され続けることになります。

5.SNS・業界の反応――「また高橋先生の新作が読めますように」

このニュースが出てから、Xを中心に多くのファンや同業の漫画家、編集者などから、驚きと心配、そして応援の声が相次ぎました。

  • 『ピエロマン』の好きなシーンを挙げて「この熱量をまた見たい」と語るファン
  • 『テッペン~那須川天心物語~』をきっかけに格闘技にハマったと振り返る読者
  • 一緒に仕事をした編集者とみられる人が、「現場での高橋先生の人柄」を思い出として書き込む投稿

など、タイムラインには高橋さんの仕事ぶりや人柄をたたえるコメントが多数並びました。

一部では「死亡説」のような不正確な情報も出回りましたが、ご家族の公式文書や報道でははっきりと生存が明言されているため、そうした噂は事実ではありません。

6.漫画家・高橋伸輔さんのプロフィールと代表作

(出典 TVBS新聞)

ここで改めて、高橋伸輔さんがどのような漫画家なのか、プロフィールや代表作を簡単におさらいしておきます。

(1) プロフィールと経歴

  • 名前:高橋 伸輔(たかはし しんすけ)
  • 2004年:ちばてつや賞ヤング部門・佳作受賞
  • 2005年:同賞ヤング部門で優秀新人賞受賞
  • 2006年:「アルティメットガチンコ」でデビュー

その後も、主に青年誌やWebコミックを中心に、格闘・不良・アウトロー・サスペンスといったジャンルで精力的に作品を発表してきました。

(2) 代表作

『テッペン~那須川天心物語~』

格闘家・那須川天心さんの実在のエピソードをもとに、少年時代からの歩みや試合への思いを描いた作品。

格闘技ファンだけでなく、努力や挫折といったテーマで多くの読者の心をつかみました。

『SHONANセブン』

湘南を舞台にした学園ヤンキー漫画。
ケンカだけでなく、仲間との絆や不器用な青春が描かれ、「熱さ」と「男臭さ」が魅力の作品です。

『ピエロマン』

近年の代表作で、社会派の要素とサスペンスを組み合わせた異色作。
ピエロの仮面をかぶった謎の人物を中心に、人間の「仮面」や社会の矛盾に切り込むストーリーが話題となりました。最新巻が2025年7月に発売されたばかりで、連載は現在休止中です。

こうした作品群から見えてくるのは、「ギリギリのところで生きている人間たち」を描くのが非常にうまい作家だということ。
だからこそ、今回のニュースも多くの読者にとって他人事ではなく、強く胸に刺さるのだと思います。

 

7.ファンにできること――作品を読み、回復を祈る

(出典 日本マンガ塾)

今の時点で、私たちが直接高橋さんの治療に関わることはできません。それでも、ファンとしてできることは決してゼロではないはずです。

  • これまでの作品を読み返し、改めて感想や好きなシーンを思い出す
  • SNSで無責任な噂を拡散せず、公式情報を静かに共有する
  • ご家族の言葉どおり、「また元気に漫画を描く日が来る」と信じて回復を祈る

ご家族は、「どんな形であれ、伸輔は生き続けます」と綴っています。

その言葉を胸に、今はただ、高橋さんが少しでも良い方向へ向かっていくことを願いながら、彼が残してきた作品たちと向き合う――。

それが、いちファンとしての一番誠実なスタンスなのかもしれません。

8.参考ソース

  • 高橋伸輔 公式X(@shinsuke0330)
  • ORICON NEWS「漫画家・高橋伸輔、心肺停止で9月に倒れる→現状を家族説明『植物状態と診断されました』」
  • ENCOUNT「不整脈で心肺停止の漫画家・高橋伸輔氏『植物状態と診断』家族が公式Xで報告『今は自分の心臓と肺で呼吸』」
  • スポニチアネックス「漫画家・高橋伸輔氏 9月に心肺停止で緊急搬送されていた 家族が報告『植物状態と診断されました』」
  • livedoorニュース「9月に緊急搬送 不整脈→低酸素性脳症だった 大脳の大部分が…『植物状態』人気漫画家の現状を家族が説明」
  • スポーツ報知「有名漫画家が『植物状態』に…9月に『不整脈が起こり心肺が停止しました』家族が告白」
  • 日刊スポーツ「漫画家が意識不明で救急搬送『ピエロマン』『テッペン~那須川天心物語~』で人気の高橋伸輔氏」
  • マンガペディア「高橋伸輔」
  • Wikipedia「Duel Masters Rev.」(作画:高橋伸輔)
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